2020-10-15 詩『産みの苦しみ』 詩 綿花の中から 種を取り出す 小さな命を 守る術か 絡み付く繊維は 頑丈だ 指先で 取り出そうと 引っ張るが 綿の繊維が 細く長く 千切れるばかり 種はなかなか取り出せない 小さな命を 産み育て 手放す事を 惜しんでいるのか 種子を取られまいとする 綿花の気迫に 心が挫けそうだ