あおいことり

いつか詩集にするため素敵な詩を綴りたいです

詩『スパゲチ』

小学3年の夏休み

山のばあちゃんちに

泊まりに行った

 

ホームシックにかかり

お母さんに会いたくなり

帰りたくなる

 

それにお母さんのスパゲティが

無性に食べたかったので

ばあちゃんにリクエストしてみた

 

ばあちゃんは最初

スカゲチ?それ何ぞ?とビックリしてた

私はちがうスパゲティ!と繰り返した

 

ばあちゃんは何十回教えても

スパゲチと言うので私はもういいと諦めた

でもばあちゃんは諦めないで調べてくれた

 

親戚の嫁さんに電話して

作り方を教えてと頼んでくれた

材料と作り方をメモし買い物に行くと言う

 

山のばあちゃんちからふもとのストアまで

山道を下り歩きで30分

スパゲチの麺とケチャップを購入

 

そしてまた30分を

今度は歩いて登って帰った

行きは下り帰りは上り大変だった

 

私の気まぐれにばあちゃんは

真摯に向き合ってくれた

泣きそうになるくらい幸せだった

 

できたスパゲチはナポリタンで

お母さんのママーミートソース味と違い

期待通りのメニューではなかったよ

 

でも一生懸命調べてくれて

往復一時間かけて買い物し

手間暇かけて調理してくれた

 

その気持ちがハートフルで

嬉しかったなあって未だに思う

心が満たされて美味しかったよ

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